フランスの首都パリは、年間を通して数多くの方々が観光に訪れる、世界的にも有名な観光地の1つです。
そんなパリの中でも、ランドマークとして真っ先に思い浮かべる観光スポットといえば「エッフェル塔」という方も多いはず…。
建物自体も美しいのですが、なんといっても展望台から眺める景色には目を見張るものがあります。
また、イベントやライトアップなどなど訪れた観光客を長年魅了し続けているエッフェル塔。
今回は、そんなエッフェル塔にスポットを当てて歴史や見どころを中心に詳しくご紹介していきたいと思います。
目次
1 そもそもエッフェル塔とは?
フランス・パリ7区、シャン・ド・マルス公園の北西に位置するエッフェル塔。
実に324mの高さを誇り、世界でもっとも多くの人が訪れた有料建造物としても知られています。
エッフェル塔には展望台が3つ設置されており、それぞれ第1展望台(57.6m)・第2展望台(115.7m)・第3展望台(276.1m)と分かれています。
第3展望台にはエレベーターでのみ上がることができますが、第2展望台までは、階段で上ることが可能なので、訪れた際は挑戦されてみてもいいかもしれません。
ちなみに、エッフェル塔のエレベーターは水圧ポンプという、”電力を全く使わず、水で可動する”というなんとも不思議なエレベータとなっていて、当時はかつてないほどの偉業と称されていました。
また、電波塔としても使用されているため、名実ともにフランスになくてはならない存在といえるでしょう。
2 エッフェル塔の歴史
2-1 博覧会の象徴として建造されたエッフェル塔
第4回万国博覧会をフランス・パリで開催することが決まった1884年。国全体として博覧会を盛り上げていきたいものの、目玉となるような企画も特になかったのだそう。
そんな暗中模索の中、当時のエッフェル社の技師によって提案されたのが、高さ300mの鉄塔(エッフェル塔)を建造するという大胆な計画でした。
1886年に各建設会社によるコンペティションが行われると、エッフェル社の設計案が晴れて満場一致で採択されます。
翌年1月より建設をスタートしてから約2年の月日を経た1889年2月、エッフェル塔が完成。同年5月に開催されたパリ万国博覧会では、エッフェル塔目当てに世界中から観光客が訪れ大きな話題を集めました。
2-2 シンボルから電波塔へ
万国博覧会終了後は、エッフェル塔への入場者数も徐々に低迷。
1909年、エッフェル塔をパリ市に引き渡す頃には解体されることがほぼ確実だったのだそう。
なんとかして解体を免るべく当時フランス軍のギュスターヴ・フェリエ氏が提案したのが、エッフェル塔を軍事用の無線電波塔として活用するというもの。
この案が認められ、エッフェル塔はただの巨大な「シンボル」から国防上重要な「電波塔」として新たな命を吹き込まれたのです。
2-3 「パリのセーヌ河岸」として世界遺産に登録
1991年、パリを流れるセーヌ川のうちシュリー橋からイエナ橋までの約8km間が「パリのセーヌ河岸」としてユネスコ世界遺産に登録されました。
エッフェル塔も「パリのセーヌ河岸」の構成要素の1つであるため、晴れて世界遺産の仲間入りを果たしたのです。
建造から100年以上経った現在も、エッフェル塔はフランス・パリの電波塔兼シンボルとして、世界中の観光客たちから愛され続けています。
3 エッフェル塔の見どころ
3-1 パリの美しい街並みを一望できる
エッフェル塔の魅力と言えば、展望台からパリの美しい街並みを一望できるところではないでしょうか。
地上からおよそ250m以上の高さがあり、また360度視界が開けている最上部の展望台からは、晴れてさえいれば凱旋門やセーヌ川、サクレクール寺院といった有名な観光地を含むパリの街並みを遠くまで見渡すことができます。
エッフェル塔はその美しい外観とデザイン性の高さから、外から見ることばかり取り上げられがちですが、実はその上に登ることでも素敵な景色を楽しむことができるんですね。
3-2 ミシュラン星付きのレストラン
地上から125mのエッフェル塔第2展望台内には、巨匠アラン・デュカス氏がプロデュースしたことでも知られるミシュラン星付きレストラン「Le Jules Verne(ジュールベルヌ)」があります。
星付きレストランにふさわしい行届いたサービスと料理の質に魅了されてしまう方も多いのだとか。地上125mから見えるパリの絶景を楽しみながら食事ができる場所として大人気のお店となっています。
また、長蛇の列に並ばずにエッフェル塔へ入場できる、レストラン専用入口が利用できるのも人気の理由の1つです。
3-3 特別なライトアップはまさに圧巻
エッフェル塔は日没後から夜中までライトアップされます。
そのままでも美しいですが、1時間に1回、特別イルミネーション「シャンパンフラッシュ」が行なわれ、エッフェル塔に取り付けられた約20万個もの電球が一斉に点滅します。
約5分間の白いライトが点滅し、塔全体がキラキラと輝く様子はまさに圧巻の一言…。
ライトアップが行われる時間帯は、各季節ごとによって様々なので、ぜひ公式サイトでも確認してみてくださいね。
4 エッフェル塔の営業時間・料金・アクセス方法は?
エッフェル塔を訪れる際は公式サイトでチケットを事前購入しておくと良いでしょう。当日にチケット売り場にて購入するとなると、想像以上に時間がかかってしまう場合もあります。
また事前購入した場合であっても、入場前のセキュリティチェックに時間を取られるため少し早めに到着しておくことをお勧めいたします。
以下では、エッフェル塔に訪れるに当たって知っておきたい、営業時間、利用料金、アクセス方法を始めとした基本情報をまとめています。
4-1 営業時間
エッフェル塔は夏季のみ営業時間が異なります。
特に階段の利用に関しては要注意!深夜0:45分まで解放しているのは、基本的に夏季のみ。夏季以外は、9:30 – 18:30までしか階段を利用することができません。
【夏季(6/15~9/1)】
エレベーターの利用: 9:00 – 0:45(最上階行き: 23:00)
階段の利用: 9:00 – 0:45(最終アクセス: 0:00)
【夏季以外(9/2~6/14)】
エレベーターの利用: 9:30 – 23:45(最上階行き: 22:30)
階段の利用: 9:30 – 18:30(最終アクセス: 18:00)
4-2 利用料金
エッフェル塔の利用料金は、4歳以下は無料。
一方、4歳以上は年齢によって利用料金が異なります。加えて、エレベーターと階段どちらを利用するのかによっても料金が細かく定められているため、訪れる際はしっかりとチェックしておくと良いでしょう。
【成人料金】
2階までの階段利用: 10,20€
2階までのエレベーター利用: 16,30€
2階まで階段+最上階エレベーター利用: 19,40€
最上階までのエレベーター利用: 25,50€
【青年料金(12~24歳)】
2階までの階段利用: 5,10€
2階までのエレベーター利用: 8,10€
2階まで階段+最上階エレベーター利用: 9,70€
最上階までのエレベーター利用: 12,70€
【子供料金(4~11歳)】
2階までの階段利用: 2,50€
2階までのエレベーター利用: 4,10€
2階まで階段+最上階エレベーター利用: 4,90€
最上階までのエレベーター利用: 6,40€
【幼児料金(4歳以下)】
全て無料
※料金は2019年2月現在のものです。
4-3 アクセス方法
エッフェル塔までのアクセス方法はさまざまです。
訪れる際は、滞在場所からの行き方を調べてみるといいかもしれませんね。
ちなみにトロカデロ駅やエコール・ミリテール駅はエッフェル塔まで少し歩きますが、塔を見ながら向かえるためおすすめです。
【地下鉄(Metro)の場合】
9番線 Trocadéro(トロカデロ) 駅:徒歩15分
6番線 Bir-Hakeim(ビラケム) 駅:徒歩10分
8番線 Ecole militaire(エコール・ミリテール)駅:徒歩15分
【RER C線(近郊鉄道)の場合】
Champ de Mars – Tour Eiffel(シャン・ド・マルス=トゥール・エッフェル)駅:徒歩7分
まとめ
今回は、フランスにあるエッフェル塔についてご紹介させていただきました。
イベントやライトアップなど、訪れた観光客を長年魅了し続けているエッフェル塔。
季節によってもライトアップやイベント事が異なりますので、事前それらの情報をチェックしてから訪れた方が良いかもしれませんね。
また、注意したいのがスリやひったくりなどの犯罪に巻き込まれないようにすること。実はエッフェル塔の入り口や写真をスポットは、観光客を狙ったスリやひったくりが被害が多い場所なんだとか。
特に写真をとるのに夢中になっている時、歩いている時に背後に忍び寄ってきてカバンの中のものを取られてしまうケースが多いそうです。
エッフェル塔の観光は周りにも十分注意を払いながら、楽しむようにすることをオススメします。