皆さんは料理をするときに使用する油にはどのようなこだわりがありますか?
ご家族やご自身の好みや得意料理に合わせて、いくつかの油を取り揃えているという方が多いのではないでしょうか。
今回ご紹介するのは天ぷらなどの揚げ物はもちろん、中華料理では味付けにも使用されるごま油について。食欲を誘う香ばしさが特徴で、おいしさだけでなく健康面でも効果的な油なんです。
今回はごま油の特徴や健康効果などについてご紹介します。
目次
1 ごま油の種類や特徴
炒ったごまをを絞って作る油をごま油と呼びますが、ごま油の中でもいくつか種類があるのをご存知でしょうか。
ごま油には、
- 焙煎ごま油
- 低温焙煎ごま油
- 太白ごま油
などがあります
それぞれどういった特徴があるのかご紹介します。
1-1 焙煎ごま油
一般的なごま油として定着しているのが焙煎ごま油。名称の通りごまを焙煎して作られた油なんです。
ごまの種子を高温で焙煎して作るため深い褐色が特徴。食事の香りをとても豊かにしてくれるため、調味料として料理に使用する人も多いんだとか。
味も香りもしっかりとしているので、例えば豆腐などの味が淡白な食材に使用すると、味がしっかりとして主菜としても召し上がることもできるんです。
1-2 低温焙煎ごま油
低温で焙煎することで通常の焙煎ごま油よりも薄めの琥珀色が特徴の低温焙煎ごま油。
焙煎ごま油と比較すると、サラッとしていて香りの豊さではこちらの方が上。オリーブオイルのようにサラダのアクセントや洋食の調理などに使用されることが多いんだとか。
低温でじっくりと焙煎をするため製造に少し時間がかかってしまい、若干価格が高くなってしまうのが難点。より胡麻の香りを楽しみたいという方におすすめしたいごま油なんです。
1-3 太白ごま油
ごま油特有の香りが苦手という方におすすめしたいのが太白ごま油です。
焙煎をせず生のままの胡麻を使用している太白ごま油。クセのないサラッとした味わいで、どんな料理にも使える汎用性の高さが特徴なんです。
実は料理意外でも、もうがいの時に使用するなど少し変わった用途もあり、健康効果も期待できる万能な調味料と言われています。
1-4 その他にも細かく分類されるごま油
焙煎方法によっての分類以外にも、ごま油は製法や成分配合の分量、ごまの種類などで分類されることもあるんです。
例えば、製法別ではごまに圧力をかけて作る「圧搾法」や圧搾法の中でも低圧力かつ常温で絞り取り、高級品に位置づけられる「玉絞り」と呼ばれる製法などがあります。
他にも、ヘキサンという化学物質でごまから油成分を抽出する「抽出法」、純粋にごまのみを100%使用する「純正ごま油」や、菜種油などをブレンドして風味や価格を抑えめにした「調合ごま油」など配合による分類もあります。
また、芳醇な香りの「黒ごま油」や少し香りが抑え目で甘めな風味が特徴「白ごま油」など、ごまの種類で分類される場合も。
ごま油というカテゴリの中でもかなり多くの種類がありますのでいくつか試してみながらご自身のお決まりの種類を見つけてみてくださいね。
2 えごま油との違い
ごま油と名称のとても似ている「えごま油」ですが、ごま油との差異についてご存知でしょうか?
えごま油の”えごま”とはシソ科の植物。そのため別名「シソ油」とも呼ばれている油なんです。
つまり、ごま科に分類される植物から作られるごま油とは全くの別物。
香ばしい風味が特徴のごま油と比較して、えごま油はすっきりとした味わいで熱に弱いという特徴があります。
そのためえごま油はサラダとの相性が良く、ドレッシングとして使用する方が多いと言われています。
3 ごま油に含まれている成分
ごま油は調味料としてだけでなく、健康効果が期待できる成分がいくつも含まれています。
ごま油の有効成分と言えば、例えば抗酸化作用や活性酸素を抑える効果のあるセサミンやビタミンE。ビタミン類と相乗効果のあるセレンなどが有名ではないでしょうか。
そんな中でも特に注目したいのが「ゴマリグナン」という成分。セサミノールやエピセサミンといった抗酸化物質が豊富に含まれているごま油特有の成分なんです。
他にも血管の硬化を防止するリノール酸、血液の循環に効果のあるリノレン酸、コレステロールの低下を助けるオレイン酸などの脂肪酸も含まれているごま油。
様々な栄養素が同時に摂れるため、ぜひ積極的に食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。
4 ごま油の健康効果
豊富な有効成分が含まれているごま油ですが具体的にどのような健康効果が期待できるかご存知でしょうか。
ここではごま油から得ることのできる健康効果についてご紹介します。
4-1 がん・生活習慣病の予防
体内に溜まる活性酸素は細胞にダメージを与えてしまい、がんや生活習慣病を発症させてしまうと言われています。
豊富な抗酸化物質の含まれるごま油を摂取することで活性酸素の動きを抑え、細胞へのダメージを軽減することでがんや生活習慣病の対策ができるんです。
4-2 血液関連の疾患予防
ごま油に含まれる脂肪酸には悪玉コレステロールを軽減する効果があります。つまり、動脈硬化や血管の劣化を予防することができるんです。
血流や血管の活性化は、血液をサラサラにし、高血圧の予防も。他にも血液が心臓に与える負担を軽減し心筋梗塞や脳卒中を防ぐ効果も期待できるんです。
4-3 腸内環境の改善
ごま油は腸内環境を整えてくれるため、便秘を解消させてお通じがよくしたり便を柔らかくする効果があるんだとか。
また便が出にくい時に効果があるだけでなく、定期的に摂取することで便が出やすい腸に体質改善もできると言われています。
4-4 口内環境の向上
ごま油でうがいをすると、口内環境を整えてくれる効果があると言われています。
例えば抗酸化作用によって歯茎の歯槽膿漏などの疾患を予防することができるんだとか。
他にも口臭予防や味覚を整える作用、喉に潤いを与える効果があるため、声をケアしたい時にも方におすすめです。
ただ、どんなごま油でもよいわけではなく、サラッとしてクセがない太白ごま油や白ごま油を低温に加熱してうがいするとよいと言われています。
5 ごま油には美容効果がある?
健康効果と並び、特に女性の方が気になるのが「美容効果」ですよね。
もちろんごま油を摂取することで得られる美容効果はたくさんあります。
例えば、ごま油のにある抗酸化作用は皮膚にダメージを与える活性酸素を抑制し、頭皮の若返りや白髪の予防ができると言われています。
またお肌の美容にも効果があり、生のごま使用して作られた太白ごま油であればお肌に優しいのでメイク落としのオイルとして使用するのもおすすめ。シワの予防や保湿効果があり美肌効果が期待できるんです。
他にも女性ホルモンのを調整してくれる効果もあり、アンチエイジングや女性特有の体調不良を緩和する効果も。
ごま油は食事で摂取する以外でも、マッサージやヘアケアのオイルとしても使用することができる万能アイテム。お肌と髪の毛の美容対策として、ぜひ使用してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は食事を豊にしてくれることはもちろん、健康や美容効果も期待できるごま油についてご紹介しました。
有効成分が多く含まれているごま油。普段の生取り入れるだけで、様々な疾患を防ぐことができるんです。
ごま油を使った健康法は気軽に継続することができるのが最大のメリット。
ごま油の特性を活かした食生活や健康促進に興味があるという方は、ぜひ本記事を参考にしていただけると幸いです。