フランスで最も華やかな場所といえば、真っ先にパリを思い浮かべる方も多いはずです。
オシャレなカフェやパティスリー、高級ファッションブランドの本店や星付きのレストランに至るまで、フランスの魅力がギュッと濃縮された街ですよね。
しかし人によっては、「ちょっと敷居が高いかな…」と感じてしまうこともよくあります。
そんな方にこそ知っていただきたいのが、パリの人々で賑わう朝市「マルシェ(Marche)」です。
本日はフランス パリの人々に愛されているマルシェにスポットを当てて、その魅力をたっぷりご紹介したいと思います。
目次
1 そもそもマルシェとは?
マルシェ(Marche)とは、フランス パリで中世の頃から続く歴史ある朝市のことです。日本における青空市場のようなイメージが近いかもしれません。
地元の人々は基本的にサニタリー(日用品)はスーパーなどで購入し、野菜、フルーツ、魚、お肉などの食品系はマルシェで購入するのが一般的のようです。
各店頭には、新鮮なフルーツ、オーガニック野菜、鮮魚、お肉、パンなど様々な商品がズラリと並んでいます。
その店のスタッフやオーナー達とたわいもない会話を交わしながら買い物を楽しむのもまた、マルシェにおける醍醐味の1つです。
2 パリにあるマルシェの種類
マルシェには大きく分けて、青空市場と常設市場の2種類があります。
2-1 青空市場
青空市場とは、屋外に並んでいる定期開催のマルシェのことです。
一般的にみなさんが「マルシェ」と聞いた時にイメージするのは、恐らくこちらの方が圧倒的に多いのではないでしょうか?
次にご紹介する常設市場とは異なり、マルシェが開催される曜日と時間帯があらかじめ決められているという点も大きな特徴の1つ。
ちなみにパリ市にある80以上のマルシェのうちのほとんどが、この青空市場タイプのものです。
2-2 常設市場
常設市場とは、曜日や時間帯問わずいつでも開催されているマルシェのことです。
青空市場タイプのマルシェよりもその数は少ないですが、いつでも訪れることができるため、観光客からも高い人気を誇っています。
生鮮食品系以外にも、お土産屋さんや服飾雑貨などの店も並んでおり、ちょっとしたパリ散策にはうってつけです。
3 マルシェによってラインナップや価格帯は様々
一口にマルシェといっても、開催されている場所によって取り使われている品物や価格帯などは大きく異なります。
3-1 レストランのシェフが仕入れにくる高級マルシェ
三つ星レストランのシェフが毎朝買い付けにくるような高級なマルシェもあります。
例えば、エッフェル塔近くにある「マルシェ・プレジダン・ウィルソン」は、上質で鮮度抜群の野菜、鮮魚、お肉などが取り扱われていることでも有名です。
特に早朝に訪れると、周辺の星付きレストランで働く有名シェフたちが買い出しにきているなんてことも…。
値段設定は少々お高めでも、質の良いものを手に入れたい!という方には人気のマルシェもあります。
- マルシェ・プレジダン・ウィルソン
- 住所:Avenue du Président Wilson 75016 Paris
- 営業:水曜日 7 :00-14 :30 と 金曜日 7 :00-15 :00
- アクセス:メトロ9番線のイエナ駅から徒歩1分
3-2 価格がリーズナブルな庶民派マルシェ
リーズナブルな価格のマルシェは、パリに住まう庶民の心強い味方です。
最も有名なのは、バスティーユ広場を起点にお店がズラリと並ぶ「マルシェ・バスティーユ」。パリ最大級のマルシェとしても知られ、開催日には地元の人々で賑わいを見せます。
まるでパリっ子になったような気分を味わえると、観光客たちからも人気です。
サンドウィッチやロティサリーチキンなども売っているので、食べ歩きにも最適。
- マルシェ・バスティーユ
- 住所:Boulevard Richard Lenoir 75011 Paris
- 営業:木曜日 7:00-14:30 と 日曜日 7:00-15:00
- アクセス:メトロ1、5、8番線のバスティーユ駅徒歩2分にあるリシャール・ルノワール通り沿い
4 パリのマルシェに訪れる際に気をつけたいマナー
マルシェは基本的に地元の人たちが利用する市場です。
訪れる際には、最低限気をつけていただきたいマナーがあります。
4-1 挨拶をしっかりとする
マルシェに訪れた際には、しっかりと挨拶をしましょう。日本のスーパーのように、何も言わずにお店に入りレジ係に商品を渡してお金を払って帰るといった行為はNG。
- お店に入ったら「Bonjour(こんにちは)」 or 「Bonsoir(こんばんは)」
- たとえ何も買わなかったとしても店を出るときは「Au revoir(さようなら)」
こんな風にさりげなく声をかけられたらとてもスマートです。
何度か訪れてもしお店のオーナーさんに顔を覚えてもらえたら、次回お店に寄った際にオマケをしてもらえる可能性もゼロではありません。
人との温もりを感じることができるという点もまた、マルシェにおける大きな魅力の1つです。
4-2 マイバッグを持参する
マルシェで商品を購入する際には、できるだけマイバッグを持参するようにしましょう。スーパーとは違って、大きめのビニール袋などは基本的には用意されていません。
またビニール袋だと指に食い込んで痛くなる上に、エコでオーガニックなイメージのマルシェの雰囲気とマッチしませんよね…。
もちろん必需品という訳ではありませんが、マイバッグを用意した方が店員さんからの印象もよくなる可能性があります。
商品を購入する際にはスマートにマイバッグを差し出し、地元の住民さながらの気分で買い物を楽しんじゃいましょう。
マルシェは”着飾らないパリ”に触れられる場所
本日はパリの朝市、マルシェについてご紹介しました。
レストラン、ファッションブランド、歴史的名所ばかりが目立ちますが、マルシェには着飾らない素のままのパリの雰囲気があります。
オーナーと何気ない会話を楽しみながら、鮮度抜群のフルーツ、野菜、お肉などを目利きして選ぶ…。
マニュアルなど一切用意されていないからこその人間味あふれる接客を受けることができます。
フランス パリに訪れた際には、ぜひ一度マルシェにも足を運んでみてくださいね。