世界遺産や美術館がたくさんあり、芸術やアートが文化として浸透している国フランス・パリ。
そんなアート中心の都市パリでは、毎年9月初旬に新進気鋭のアーティストたちが多数集まるイベントが開催されています。
このイベントはPARIS DESIGN WEEK(パリ・デザインウィーク)という名称で呼ばれ、個人アーティストのほか約300の団体も参加する、街全体が美術館のようになる特別な日なんです。
今回はそんなPARIS DESIGN WEEK(パリ・デザインウィーク)について詳しくご紹介していきます。
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目次
1 そもそもパリデザインウィークとは?
1-1 パリ・デザインウィークとはどんなイベント?
そもそもデザインウィークとは、絵画やインテリア、ファッションなどの見本市のこと。
個人、団体問わず様々なアーティストやデザイナーが自分たちのクリエイティブ作品を持ち寄り、見学はもちろん買い付けや商談なども行われる、文化的なイベントの開催期間をそう呼んでいるそうです。
この期間にはパリ市内のブティックや美術館、レストランや学校などの施設が特設会場として解放されるため、街全体にいくつものアートギャラリーが立ち並び、エリアごとに様々な作品に触れることができます。
実はパリ在住の日本人アーティストや日本の企業なども多数参加しているイベントで、多くの日本のアート作品や技術が世界中の人の目に触れる機会にもなっているんですね。
1-2 2019年の開催について
パリでは2014年に初めて開催されたデザインウィーク。例年だと9月の初旬に10日間程度の期間で開催されているようです。
実はロンドンやイタリア(ミラノ)、モスクワ、東京など2014年以前からデザインウィークが開催されている地域もあり、世界各地で開催されているイベントなんです。
パリ・デザインウィークはもちろん2019年も開催する予定で、開催日は9月5日〜9月14日まで。
参加団体等の情報は公式ページで公開されていますので、気になる方はチェックしてみてください。
2 ギャラリーがあるパリ市内のエリア
毎年、パリ・デザインウィークでは約140カ国から3000を超える出店数があるんだとか。
作品を見ることができるギャラリーはパリ市内を大きく4つに分けられたエリアに分類され、それぞれ作品の特徴などで置かれるエリアが決められているそうです。
パリ中心街、コンコルド広場周辺にある凱旋門からロワイヤル通りまで続く“Opéra / Concorde / Étoileエリア”。
新進気鋭の若手アーティストの作品が多く見ることのできる“Les Halles / Marais / Bastilleエリア”。
インテリア系の展示、古典的アートが見たいときにおすすめなのが“Saint-Germain-des-Prèsエリア”。
近年新たに追加された “Pigalle / Barbès / Stalingradエリア”。
デザインウィーク期間中はパリ市内全域に数多くの作品が展示されているため、どのエリアを見て回るかは事前に決めておいたほうがよいかもしれませんね。
3 メゾン・エ・オブジェとは?
パリ・デザインウィークと同じ期間に開催されているメゾン・エ・オブジェ(Maison et objet)をご存知ですか?
メゾン・エ・オブジェとは毎年1月と9月に開催される「インテリア界のパリコレ」と呼ばれている家具の見本市のこと。
毎年パリ北部にある「パーク・デ・ゼクスポジション(Parc des expositions)」という巨大な展示場に、世界中の企業やクリエイターが家具などのインテリア、小物や装飾品などメゾン(家)に関する生活アイテムを出展するイベントなんです。
毎年約9万人の来場者がある大きなイベントがゆえに、「パリ・デザインウィーク=メゾン・エ・オブジェ」と誤った紹介をされているのもしばしば。
とはいえ現地でもメゾン・エ・オブジェはパリ・デザインウィークのイベントの一部として認識されているようで、この2つのイベントの相乗効果で来場者数が年々増えていっているとも言われてるそうです。
4 パリで活躍する日本文化
前述したメゾン・エ・オブジェでは”ジャパンブース”が設けられているほど日本の企業も多数参加しているんだとか。
中でも活躍しているのが国内屈指のモノづくりの県である岐阜県。
県内のいくつもの企業が協力して毎年出店している岐阜県は、地場産業である美濃和紙や陶磁器、刃物などデザイン性とクオリティの高い調度品の数々が出品されているそうです。
パリ市内のギャラリーでは、マレ地区にあるMerci(メルシー)というコンセプトストアで近年フランスで大流行の日本文化「弁当(BENTO)」が紹介されたこともあるそうです。
海外で日本文化が受け入れられ、どんどん広がっていくことはとっても嬉しいことですよね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
パリで毎年行われているデザインウィーク。市内4つのエリアで企業やクリエイターが発信するデザインの数々を見ることのできるこのイベントでは、毎年、世界中から多くのデザイン好きが集まると言われています。
メゾン・エ・オブジェといった大きな見本市も同時期に開催されるため、街全体が美術館となったような賑わいを見せてくれるんだとか。
芸術の秋とよく言いますが、残暑がまだ少し残る9月の初めにパリで多くのデザインに触れることで秋を感じてみてはいかがでしょうか。