子育てと仕事の両立!フランスの子育てで大切なことは?

フランスも日本と同様に少子高齢化が課題となっている国のひとつ。しかし日本とは異なり、年々出生率は上昇傾向にあると言われています。

フランスは「子育てがしやすい国」と呼ばれており、そこにある日本とは異なる”子育て事情”がもしかすると出生率を増加させている理由なのかもしれません。

今回はフランスの子育てについて日本とのどのような違いがあるのか、その特徴について詳しく見ていきましょう。

1 フランスでの出産時の特徴とは

parenting-in-france-01

1-1 出生補助金や給付金の充実

日本には出生時には国からの補助金が出る制度がりますが、フランスにある補助金・給付金の制度はそれ以上に手厚いと言われています。

フランスでは”子どもを産みやすい”または”育てやすい”環境作りを国主導で行っており、出産給付金の支給や医療費の免除、子どもを産めば産むほど納める税金額が優遇されるなどの仕組みがあるんです。

例えば、フランスでは出産時は祝金として国から約12万円が支給されるほか、出産までの健診代や出産費用、妊娠6ヶ月以降の医療費も公立の病院を利用すれば全て無料で受けることができます。

また、子どもが2人以上いる家庭には手厚い家族手当を受けることが可能で、子どもが増えるだけ所得税が減税されるなどその恩恵はとても大きなものなんです。

これだけ手厚い補償が完備されている国であれば出生率が改善していくのも納得できますよね。

1-2 男性の育休制度

赤ちゃんが生まれる前後に仕事をお休みする産休制度。働く女性が取得するところは日本でもよく見られますが、これが”男性の育休”となると取得する人はほとんどいないのではないでしょうか。

フランスでは男性が産休制度を積極的に取得するのが当たり前で、お産の前後14日間で「男の産休」を取得することが国と会社によって推奨されているんです。

この期間中、男性が出産時に立ち会うことはもちろん、沐浴などの育児を覚えるための「トレーニング期間」として位置付けられているんだとか。

つまり、フランスのお父さんにとって産休時期とは”自身が親となる自覚”を強く抱く期間とも言われているんです。

2 フランス流の育児方法

parenting-in-france-02

フランスの育児方法には日本とは異なる部分がいくつかあります。

ここではフランスと日本の育児にはどのような違いがあるのか見ていきましょう。

2-1 赤ちゃんはひとりで寝かせる

赤ちゃんを育てた経験のある方は、何歳くらいまで一緒に添い寝をしていましたか?

フランスではそもそも赤ちゃんとの“添い寝”自体することがなく、両親と寝室を分けることが当たり前。授乳期間を過ぎれば、赤ちゃんでも自分の部屋でひとりで寝かせるんです。

これは添い寝することで赤ちゃんを踏み潰してしまうリスクを回避するためと、赤ちゃんの頃から自立心を育てるためという理由があると言われています。

実はこのような考えは海外では浸透しており、添い寝をする日本の方が少数派なんです。

赤ちゃんが夜泣きしていても、様子を見にいく程度で日本のように授乳したり抱いてあやしたりはしないのがフランスでは普通のことなんですね。

2-2 生活リズムは大人に合わせる

フランスでは子どもに対して大人の生活サイクルに合わせるようなしつけが行われるんだとか。

例えば、起床時間や食事の時間など大人の生活リズムに合わせるのがフランス式。ただし、就寝時間については日本と同様に子どもだけ先に寝かしつけるようです。

日本では子どもとの行動を優先し、外出を控えたり夫婦で出かける頻度が減ってしまいがち。一方フランスでは子どもがいる場合でも自分の時間や夫婦の時間を優先するのが当たり前なんですね。

2-3 フランスの食事事情

日本では”食育”という言葉があるように、子どもにしっかりと朝食を用意し食べさせることを大切にしています。

もちろんフランスでも自宅でしっかり朝食を食べますが、日本の朝食に比べるとかなり簡素。カフェオレとバケットで朝食で軽めに済ませるのが一般的なんです。

またお弁当もパンにチーズやハムを挟んだ簡単なランチが多く、フランス料理のように外食では豪華で上品な食事をするフランス人も、自宅では意外と簡単に食事を済ませるという人が多いと言われています。

3 フランスの幼稚園の特徴

parenting-in-france-03

フランスでは子どもを幼稚園へ通わせるための制度もしっかり準備されており、3歳から希望者のほぼ全員が無料で公立の幼稚園に通うことができるんです。

日本では通う幼稚園によって制服やお弁当など、意外と準備するものが多い場合がありますよね。

フランスの幼稚園では必要なものはほとんど事前に幼稚園が事前に準備してくれるので、手ぶらで通わせることができるところも魅力的。

もちろんお昼は給食が準備されていますが給食費は有料。両親の所得によってその金額は変動するそうです。

このような幼稚園の制度は、働く女性が多いフランスのライフスタイルに合わせたものなのかもしれませんね。

4 働く女性への配慮が行き届いている

parenting-in-france-04

フランスでは子どもを持つ女性の約80%がなんらかの仕事をしており、育児と仕事を両立している女性が多いのも特徴なんです。

もちろんベビーシッターを気軽に雇える環境があることも関係していますが、そもそも労働者を守る制度がしっかり制度として存在しているんです。

そのため日本に比べて、プライベートにさける時間が多く男性も積極的に育児に携わる文化がフランスには浸透しているんだとか。

また、産休から復帰後の女性が単純な仕事しか任せられない”マミートラック”が起きないような配慮もフランスではされているのも、女性がのびのびと働けるり理由のひとつ。

このようにフランスでは子どもがいても働きやすい環境が整備されているため、安心して子どもを産んで育てることができるんですね。

まとめ

本日はフランスの子育ての特徴についてご紹介してきました。

日本に比べ、出産した時の補助金や給付金が充実しているフランス。男性も積極的に育児に携わる文化があることも相まって「子育てしやすい国」と言われているんです。

ただ、フランス人は日本人のようにライフスタイルを子どもに合わせるようなことはせず、自立心を小さいことから鍛えるしつけをする傾向にあるんだとか。

フランス式の子育ての中で、参考にできるものがあればぜひご自身の育児に取り入れてみてはいかがでしょうか。

BACK