フランスにあるちょっと変わった風習8選!

風習とは、国によって大きく異なるものです。

自分の住んでいる国では常識とされていることであっても、他国では一般的でなかったり、場合によっては非常識とされてしまうこともよくあります。

数ある国の中でも今回ご紹介するのは、フランスの風習です。

フランスにある歴史的建造物や高級ブランドの名前を知っている方は多いかもしれませんが、風習についてご存知の方は意外と少ないのではないでしょうか?

本日は知っていると友達にちょっと自慢できる、フランス独自の一風変わった風習にスポットを当ててご紹介したいと思います。

フランスにあるちょっと変わった8つの風習

1 ウェンディングケーキは「クロカンブッシュ」

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フランスの結婚式では、クロカンブッシュと呼ばれるウエディングケーキを作るのが伝統です。

クロカンブッシュとは、たっぷりのカスタードクリームを注入した小さなシューを、煮詰めたカラメルでくっ付けながら円錐型に積み上げたお菓子のこと。

積み上げられた「シュー(chou)」は、フランス語でキャベツを表し「子孫繁栄と豊作」を願う意味があるのだとか…。

結婚式では新郎新婦たちがクロカンブッシュを木槌で割りながら、参列してくれた方々に配っていきます。

まるで幸せをおすそ分けしてるみたいで、とても縁起が良いですね!

2 自分の誕生日は友人や同僚にケーキを振る舞う

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日本にお住いの皆さんは自分の誕生日に、友人や家族たちがケーキを買ってきてお祝いしてくれますよね。

一方フランスの場合、誕生日には自分でケーキやタルトを作って友人や同僚に振舞わなければなりません。例えば誕生日当日は職場にケーキを持ち込んで、切り分けて同僚に配ることもよくあります。

中でも、フランスでは家庭の味として親しまれているりんごタルトやガトーショコラが人気のようです。

もちろん市販のものでも良いのですが、やはり自分で作ったケーキが一番喜んでもらえるのだそう…。

「誕生日 = 周りから何かしてもらえるもの」という日本人からすると、この風習にはビックリしてしまうかもしれませんね!

3 「労働者の日」にはスズランを贈る

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フランスでは、5月1日「労働者の日(fête du Travail)」になると、家族や友人にスズランの花(ミュゲ)を送リます。日本における母の日と似ていますね。

この風習はシャルル9世の頃から始まったと言われ、純白で清楚な印象のスズランは幸福のシンボルとして扱われているのだとか。

ちなみに労働者の日になると、学校もオフィスもスーパーマーケットもそして公共交通機関もほとんどがシャッターを下ろしてしまいます。

一方でフラワーショップだけは開店しており、店頭ではたくさんのスズランが置かれているようです。

「Bonne fête du Muguet ! (スズランの祭典おめでとう!)」

そんな言葉にスズランの花を添えて、家族やお友達に贈ります。

 

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4 お店に入ったらお客さん側から挨拶しないといけない

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皆さんは、スーパーに入店した際「いらっしゃいませ!こんにちは」などと声をかけられることに慣れてしまっていませんか?

実はフランスでは真逆。入店時には、お客さんの方から店主やスタッフに対して「Bonjour(こんにちはと挨拶しなくてはなりません。

加えて、何も買わなかったとしても退店時にはAu revoir(さようなら)と言って店を出るのがマナー。

特にフランスの朝市として知られるマルシェでは、挨拶をしっかりしないと店主からの印象が悪くなってしまう可能性もあります…。

人と人とのつながりを大切するフランスならではの風習と言えるでしょう。

5 公衆トイレが有料

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フランスの公衆トイレは、そのほとんどが有料です。

日本でも以前はチップ制のトイレがありましたが、最近はほとんど見かけません。公衆トイレを利用するためにお金を支払わなくてはならないなんてちょっと驚きですよね。

ちなみに料金は基本的に前払い制。トイレ横の投入口にお金を入れるか係員がいる場合には直接お金を渡します。

ただし空港や美術館などの有料施設、レストランやカフェなどのトイレは利用者に限り無料で使用可能です。

6 トイレのドアをノックするのは失礼にあたる

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フランスでは公衆トイレのドアをノックする行為は失礼にあたります。

というのもトイレのドアをノックする行為には「早く出てこい!」という意味合いがあるからです。

基本的にはノックなどはせずに他の利用者が用を足して出てくるまで待つか、鍵のかかっているドアをゆっくり引くのがマナー。

特に公衆トイレを利用する際には、他の人とのいざこざを避けるためにもマナーを意識した利用を心がけましょう。

トイレのドアをノックするという日本のルールを、フランスに持ち込むのはNGです。

7 夏になると長期休暇をとって家族でバカンスへ行く

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ご存知の方も多いかもしれませんが、フランスでは夏季になると長期休暇をとってバカンスへ行く習慣があります。

日本でも企業によっては有給とは別に夏休み制度を設けていることもありますが、これとは期間の長さが比になりません。なんとフランスでは、最大5週間まで連続取得が可能なのです。

海沿いのリゾートホテルに長期宿泊することもあれば、山中のコテージや田舎の民家を借りて家族でのんびり過ごすこともあります。

ただし各家庭の収入などによってバカンス先や期間などにはバラツキがある模様。最近は庶民の間で節約型のバカンスも定着しつつあるのだとか。

フランス = 休暇大国というイメージもありますが、各家庭の経済状況によって異なるようです。

 

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8 独身生活埋葬式

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フランスには、結婚前になると独身生活埋葬式というものを行う風習が存在します。

一見するとお葬式かと思ってしまいそうですが、そうではありません。「独身生活」を送っていた自分とお別れする(埋葬する)ことが、独身生活埋葬式なのです。

「もうすぐ結婚!でも、心の準備は本当に大丈夫?」そんな意味合いを込めて、友達の前で変装やバンジージャンプを始めとした度胸試しなど何かしらのチャレンジをすることが多いのだとか。

結婚すると色々と生活に制約がかかってしまうことは事実です。

独身生活埋葬式は、新しい生活が始まる前、独身生活最後の大はしゃぎの日と言えるでしょう。

フランスは格式の高さの人の温かみを感じる国

本日は、フランスの風習についてご紹介しました。

いずれの風習も、伝統と格式の高さが表れている一方で、人と人との関係を大切にするフランス人の温かみを感じるものが多かったですね!

ただし、特に入店時のあいさつや、トイレのドアをノックしてはいけないといった点はあらかじめ知っておかないと現地の人に対して失礼になってしまうこともあります。

母国でなくても、その国の文化を重んじる姿勢はとても大切です。

もしお友達やご家族とフランスに訪れる際には、今回ご紹介したフランス独自の風習について教えてあげてみてくださいね。

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