皆さんは「蚤の市(のみのいち)」という言葉を聞いたことはありますか?
買い物好きな方にとっては馴染みの深い言葉かもしれませんが、その意味について詳しくは知らないという方も多いのではないでしょうか。
日本でもよく開催されている蚤の市、実はフランスのパリでも定期的に開催されていて人気のマーケットなのです。
そこで今回はフランスの観光におすすめ、パリの蚤の市がどんなマーケットなのかご紹介します。
1 蚤の市とは?
そもそも蚤の市という言葉自体が聞き慣れないという方もいるかもしれません。
蚤の市はいわゆる「フリーマーケット」で、アンティークな小物や洋服などの中古品を持ち寄って行う古物市のことです。
フリーマーケットというと「自由な」という雰囲気の意味だと思いがちですが、実は本来の綴りは「free」ではなく「flea」と蚤をそのまま訳した単語が使われているのです。
諸説ありますが、19世紀ごろからある「蚤がわくような古物を売る」「人や物が蚤のようにわく」というところから来ているというのが名称の名残なんだとか。
フランスでは主にパリのポルト・ド・クリニャンクールで古くから開催されているのが有名で、現在でもクリニャンクールをはじめとしたいくつかの街で定期的に開催されています。
日本でも人気のフリーマーケットですが、ルーツはフランス、パリの蚤の市から来ているのですね。
2 パリの3大蚤の市
フランスはパリで有名な市場の蚤の市ですが、観光でも人気な「3大蚤の市」というものがあるのをご存知でしょうか。
「ヴァンブ」「クリニャンクール」「モントルイユ」の3箇所で開催されていて、それぞれ特徴があります。
どんな特徴があるのかご紹介しましょう。
2-1 ヴァンブ
パリの南に位置するヴァンブの蚤の市は、日本のフリーマーケットのように路上にテーブルを並べて開催しているのが特徴。
お店の種類がとても多く、インテリア雑貨から食器、文具やファッションアイテムなどお店によって取り扱っている商品が全く違ってきますのでオープンからクローズまで満喫できますね。
一点ものアンティークが多いのでお土産にはもちろんですが、買い付けなどにもおすすめ。
ヴァンブの蚤の市は主に土日の午前中に開催されていることが多いようです。
アクセスも簡単で地下鉄13番線から「Porte de Vanves駅」の「bd. Brune」出口を出たらすぐにたどり着けますよ。
2-2 クリニャンクール
パリの北に位置するクリニャンクールで開催される蚤の市はパリで最大級の規模と言われています。
地下鉄4号線の「Porte de Clignancourt駅」から向かうのですが、少し治安が悪いところなので向かう際にはあまり高級な物を身につけたりしないようにしましょう。
開催日は土、日、月の午前7時から10時、午後5時から7時ごろに分かれているので時間は気にせずお買い物できそうですね。
最大規模なだけあってクリニャンクールの中でもおすすめの人気エリアが分かれています。
例えば最も古いマーケットの「ヴェルネゾン」には深い歴史のありそうな玩具や絵画、食器やインテリア用品などがずらっと並んでいます。
他にも特に高級なアンティーク用品を取り扱っている「ビロン」や、雨の日でも買い物がしやすい2階建ての建物で開催されている「ドフィーヌ」があります。
レコードや古着などが有名な「マリク」や、工芸品が充実している「ロジエ」など、マーケットごとに様々な特徴があるので丸一日使っても足りないかもしれませんね。
2-3 モントルイユ
パリの東側郊外に位置するモントルイユでは、古着や、靴日用品などがメインで売られているのが特徴。
他の2か所と比べるとモントルイユは生活に必要なアイテムを揃えるための蚤の市という認識かもしれません。
アクセスは地下鉄9号線の「Porte de Montreuil駅」からで、開催は土、日、月曜日の午前7時ごろから午後7時ごろまで長い時間オープンしています。
日用品をメインで取り扱っているマーケットなので、アンティークなものだけでなく新商品も多く販売されているのが特徴。
パリの方々の生活を支えるアイテムをご自宅に取り入れて楽しみたいという方におすすめの蚤の市です。
3 パリの蚤の市を楽しもう!
開催地によって買えるアイテムやお店の雰囲気もガラッと変わる蚤の市。
取り扱っているアイテムの違いの他にも楽しめるポイントがいくつかあるのでご紹介します。
3-1 値切り交渉
日本でのフリーマーケットの感覚に近いので、値切り交渉を楽しむのが蚤の市での魅力のひとつ。
例えば2つ買ったらいくらになる?とかまとめていくつか買うからいくらにしてくれ!といったような、ドラマで見たことのある業者間の仕入れのような体験をすることができます。
値切り交渉をしている間に店の方と仲良くなったり、値切り交渉中にオーディエンスが集まってきたりと、日本ではなかなか味わえない雰囲気を楽しめますよ。
3-2 身近なフランス語を自然に使える
日本人の感覚だと、フランス語ってなんかおしゃれな感じがしませんか?
意味や使い方は知ってても実際に使う機会がなくて燻っている方も多いでしょう。
蚤の市であれば近い距離感で買い物を楽しめますので自然な流れでフランス語を使うことができます。
商品が決まったらシルブプレ(お願いします)!
値段を聞く時はセ コンビアン?(おいくら?)
ちょっと高かったらセ シュール!(高い!)
値引きがうまくいったらメルシー!(ありがとう!)
などなど、フランス語を気軽に使えるチャンスとして蚤の市を楽しむのもおすすめですよ。
まとめ
今回はフランス、パリの有名なマーケットの蚤の市についてご紹介しました。
ヴァンブ、クリニャンクール、モントルイユの特に有名な3大蚤の市は、マーケットごとに特徴があってどこに行くか悩んでしまいそうですね。
お土産の買い物にもぴったりなのでパリに訪れた際には1ヶ所は行っておきたいところ。
パリの蚤の市について知りたい、どんな特徴があるのかわからないという方はぜひ本記事を参考にしてください。