オーガーニック食品やオーガニックコスメなど、食品・化粧品・衣料品に“オーガニック”と名前のついた製品を見たことはありますか?
なんとなく体によさそうなイメージを持たれがちなオーガニックという言葉。ついついそんなイメージから手に取ってしまったと言う方もいるのではないでしょうか。
ただ、「オーガニック」とはどんな意味を持った言葉なのかは、どんな特徴を持っているのかは意外とご存知ないのではないでしょうか。
今回はそんなオーガーニックについてその定義や特徴、オーガニック製品を選ぶメリットについてご紹介していきます。
目次
1 そもそも「オーガニック」とは?
1-1 オーガニックの意味
オーガニックとは英語の”Organic”、つまり「有機」という意味を持つ言葉。
有機といえば「有機農法」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
農薬や化学肥料を使用せずに、もともと土壌の持つ力を活かし環境への負担を考慮した農業と言われるのが有機農法。
有機農法によって栽培された野菜や果物、それらを加工して作った食品は”オーガーニックフード”と呼ばれており、健康や安全に配慮された食品として人気があるんだとか。
現在ではオーガニックといえば有機野菜など食の分野以外にも、オーガーニックコスメやオーガーニックコットン(繊維)など、広義な意味合いで使われることもしばしば。
つまりオーガーニックとは、“人や自然に優しいライフスタイル”を目指す商品といった意味で使用されるのが一般的かもしれませんね。
1-2 オーガニックの目的とは?
オーガニックで最も大切と言われているのは「自然界における食物連鎖を崩さないようにすること」なんです。
どうしてもオーガニック製品は「使用する人に対しての安全性や健康に考慮された製品」といったイメージが先行してしまいがちですよね。
しかし、安全性や健康への配慮とはオーガニック製品が結果的にそのような特徴を持っているというだけで本質的な目的ではありません。
オーガニックには自然に負担をかけるような化学物質の使用を避け、食物連鎖の根幹を担う水や土壌、微生物などの生存環境を守るところに本来の目的があると言われています。
2 オーガニック製品には定義がある?
オーガニックは食品だけではなく化粧品、ヘアケア製品、衣料など様々なジャンルのアイテムに展開されています。
では、オーガニック製品がどのような基準によって分類されているのか、”オーガニック製品の定義”についてはご存知でしょうか。
実はオーガニックフードと呼ばれる食品については国が定めたルールがあります。
オーガニック野菜や果物はJAS規格という国が定めたガイドラインがあり、その基準通りに生産されることによりオーガニックフードとして認定されているそうです。
しかし食品以外の製品にはそれぞれの機関が定める審査基準はあるものの、国が定めた基準はないんです。
例えば、アパレル製品に使用されているオーガニックコットン。
原料には綿花が使用されていますが、その綿花が定められた農法に則った畑で栽培されているか、取れた作物は基準を満たしているかという点が厳しく確認され、始めてオーガニックコットンの製品として出荷できるんです。
その他のオーガニック製品も同様にそれぞれ違った認証過程が設定され、それぞれの定義づけがなされているんだそうです。
3 オーガニックコスメとは?
3-1 オーガニックコスメの特徴
オーガニックコスメを普段から使用しているという女性の方が多いのではないでしょうか。
そもそもオーガニックコスメとは、農薬や化学物質などを使用せず育てられた植物由来の成分が配合されたコスメのこと。
化学物質を使用せず、肌本来の力を最大限に利用して美しくなることがオーガニックコスメの特徴と言われています。
防腐剤や保存料といった化学合成成分が入っていないため肌にもともといる菌のバランスを崩しにくいというメリットがある一方、保存期間が短く期限を過ぎてしまったコスメを使用すると、肌荒れのリスクになってしまうなんてこともあるようです。
3-2 オーガニックコスメはお肌によい?
「オーガニックコスメはお肌に優しい」。そんなイメージを持ってはいないでしょうか。
実際にオーガニックコスメには一般的な化粧品に比べ刺激が弱いものもたくさんあります。
しかし、全てのオーガニックコスメがお肌への刺激が少ないかと言えばそうとは限りません。
オーガニックコスメには化学物質を使っていないが故に、品質が不安定になってしまったものも中にはあると言われています。
そんな製品は植物が本来持つ”植物毒”の影響が強く出てしまう可能性があり、肌トラブルの原因となってしまう場合もあるんだとか。
また、よく”オーガニックコスメ”と”無添加コスメ”を同じ種類と考えている人も多いのではないでしょうか。
無添加コスメとは肌に負担が大きく、刺激が強い成分を使用していない化粧品のこと。
この2つを混同して考えてしまっているのが、お肌に優しいイメージが先行してしまう要因のひとつかもしれませんね。
4 オーガニック製品の価格について
オーガニック製品は他の製品に比べると価格が高額なものが多いですよね。
なぜオーガニック製品の価格が高額になってしまうのかというと、それは製造までに手間がかかってしまうからなんです。
例えば野菜や果物を栽培するにも農薬を使用しない分、作業効率や収穫量はどうしても落ちてしまいます。
コスメなどの製品を作る際は、化学成分に頼らない分作業工程に手間がかかってしまったり、原料の価格自体も高額になってしまいがち。
このように製品化するまでの人件費や燃料費、材料費など多くのコストが必要になってくるものが多く、結果としてオーガニック製品は高額になってしまうんです。
まとめ
本日はついつい目に止まってしまう言葉「オーガニック」についてご紹介しました。
もともとオーガニックとは有機という意味。
農薬や化学物質を使用しないで栽培された植物、それらを原材料として作られた製品ことをまとめて「オーガニック製品」と呼んでいるんです。
しばしば「健康や安全性が保たれた製品」と思われがちなオーガニック製品ですが、本来は自然界の食物連鎖の保存を目的として生産された製品のこと。
オーガニック製品もはやは食品・コスメ・衣料など私たちの衣食住に大きく関わってきていますが、全てが”人の体に優しい”といった考えは誤り。製品が自身にとって合っているかどうかをしっかり見極める必要があります。
オーガニックに興味がある方はぜひ本記事で改めてオーガニックについて確認してみてはいかがでしょうか。